“受験が近づく12月になると受験生の焦りも最高潮に達します。こんな時に本屋や友人が自分の知らない問題集を解いていたりすると、もっと問題集を解かなければと焦ってしまい、次々と問題集を買い集める人がいます。このような人は受験に失敗する可能性が極めて高くなります。
たしかに本屋や友人はあなたの知らない問題が載っている問題集を持っているでしょう。しかし、彼らはあなたが持っている問題集の問題を知りません。世の中には受験問題集があふれており、あなたが見たことがない問題が載っていて当たり前なのです。さらに、受験直前に新しい問題集を買ったところで全て理解して解くことなど出来ませんし、それによってまた新しい焦りが生まれるだけです。
受験に合格する人は12月になると新しい問題集には手を出さず、今まで自分が使ってきた問題集を徹底的にやり込みます。たった2,3年であらゆる受験問題に目を通すのは不可能だと割り切ってしまうのです。そして、受験の問題は全て基礎問題の変形で出来ていることに気づき、基礎問題を完璧に解けるようにして、いかなる問題にも対応できるような基礎力を貯えることを心がけるのです。もし問題集を購入するとしても、自分の苦手な分野に絞った問題集を1冊買う程度に留め、何のために問題集を解くのかを明確に意識しているのです。このような人が受験に成功する人なのです。
受験直前で焦ってしまい、問題集をバンバン解かなければならないという気持ちになってしまうのは理解できます。しかし、そんな焦りの中で自分のやってきたことを信じられる人が合格することができるのです。焦りから生まれる不安に負けずに、地に足を着けた受験勉強を続けて下さい。”