英単語の勉強に対する考え方と、オススメの参考書

英単語は「覚えた」の基準を瞬発力・読解力・運用力の3段階で捉えると定着しやすくなります。忘却曲線を前提にした反復の考え方、例文・語源を使う覚え方、レベル別のおすすめ単語帳と選び方まで整理します。

この記事でわかること

  • 「覚えた」の基準=瞬発力・読解力・運用力の3段階
  • 忘却曲線を前提にした反復学習の考え方
  • 例文・語源を使う効果的な覚え方
  • レベル別のおすすめ単語帳と選び方

単語以外の英語参考書も含めて見たいなら、英語のまとめが便利です。

結論を先に書きます

英単語は忘れることを前提に何周も反復し、例文・語源とセットで覚えるのが王道です。「覚えた」の基準は瞬発力(見た瞬間に意味が出る)まで引き上げ、1冊を95%の瞬答レベルにしてから次へ進みます。

単語は英語の「枝葉」で、文法・構文という「幹」を先に固めることが大前提です。

この記事の要点
  • 「覚えた」=瞬発力(見た瞬間に意味が出る)を目標に
  • 忘却は正常=何周も回す前提で計画する
  • 1冊を95%瞬答までマスターしてから次へ

目次

英単語の「覚えた」を正しく定義する

「覚えた」には段階があります。受験では最低でも①②のレベルが必要で、難関大ほど①の瞬発力が読解スピードに直結します。

  1. 瞬発力:単語を見た瞬間に日本語訳が浮かぶ
  2. 読解力:例文の中で使われているとき意味が取れる
  3. 運用力:英作文の中で自分から使える

忘れることを前提にした反復学習

「覚えてもすぐ忘れる」のは受験生のほぼ全員が持つ悩みですが、忘却は脳の正常な仕組みです。エビングハウスの忘却曲線では学習後1日で約70%を忘れます。重要なのは「忘れた後に思い出す」行為が記憶を強化することです。1周で終えず、「7割わかれば次へ」と割り切って何度も周回しましょう。復習タイミングの詳しい設計はエビングハウスの忘却曲線と復習タイミングをどうぞ。

効果的な英単語の覚え方3つのポイント

例文・文脈と一緒に覚える

単体で暗記するより、例文の中で覚える方が定着しやすくなります。”persist” を「持続する」と丸暗記するより、”She persisted in her efforts despite the obstacles.” と例文ごと覚えると、ニュアンスや前置詞の組み合わせまで自然に身につきます。特に熟語は前置詞の選択が重要で、入試でも頻出です。

語源・接頭辞・接尾辞を活用する

接頭辞・接尾辞を知っていると、初見の単語でも意味を推測できます。難関大では未知語を文脈から推測させる問題が出るため、語源の知識は得点に直結します。

  • pre-(前):preview(予習)、predict(予測する)
  • un- / dis-(否定):unable(できない)、disagree(意見が合わない)
  • re-(再び):return(戻る)、review(復習する)
  • over-(超える・過度に):overcome(乗り越える)、overlook(見落とす)
  • sub-(下・副):submarine(潜水艦)、subtract(引き算する)

書く vs 見る—どちらが効果的か

「書いて覚える vs 見て覚える」は、ケースバイケースで使い分けるのが正解です。書く行為は定着を高める一方、時間がかかります。1周目は「見る・発音する・意味確認」でスピード重視、2〜3周目以降で怪しい単語だけ書いて確認するサイクルが効率的です。全単語を書くと他科目とのバランスが崩れるため、「書く」は弱点補強に使いましょう。

レベル別・志望校別おすすめ英単語帳

基礎〜標準レベル(日東駒専・産近甲龍・MARCH)

  • ターゲット1900(旺文社):頻出度が明示され「どこまでやれば良いか」が明確。1〜800番台で日東駒専レベルはほぼカバー
  • システム英単語(駿台文庫):ミニマルフレーズで使い方まで身につき、読解・英作文の両方に応用が利く。MARCH志望まで対応
  • DUO 3.0(アイシーピー):560本の例文に1,600語以上+熟語1,000以上を凝縮。例文が記憶に残りやすく定番

難関レベル(早慶・旧帝大・医学部)

標準単語帳1冊をマスターした上で、プラスアルファの語彙強化が必要です。

  • 鉄壁(KADOKAWA):語源・接頭辞・接尾辞を軸に単語をネットワークとして記憶できる。情報量が多く、やり切る根気が要る
  • 速読英単語 上級編(Z会):長文を読みながら覚えるスタイル。読解力と語彙力を同時に鍛えたい段階で使う
  • 単語王2202:難関大頻出語を網羅した最終仕上げ用。基礎を固めた上で語彙を広げる

DUOが向いている人

DUO 3.0は単語と熟語を同時に学べるのが強みです。熟語の前置詞は英作文や空欄補充で減点につながりやすいポイントですが、DUOなら例文の中で前置詞の使い方まで習得できます。例文に独特のユーモアがあり飽きずに続けやすいのも特徴。MARCH〜難関大をカバーし、難関志望はDUO完成後に「鉄壁」や「速読英単語 上級編」で補強するルートが効果的です。

1冊を完全マスターする学習スケジュール

何周すれば「マスター」といえるか

「1冊終わらせた」と「1冊マスターした」は別物です。次の段階を目安に進めましょう。

  1. 1周目:全単語を確認し、怪しい単語に印(スピード優先・1日100〜150語)
  2. 2〜3周目:印の単語を中心に8割即答へ。例文を音読しながら確認
  3. 4周目以降:全体の95%以上で瞬発力を達成=ここで初めて「マスター」

後者の状態にならないうちに次の単語帳に手を出すのは、遠回りになる典型です。

毎日の勉強時間の目安

英単語に割く時間は1日30〜45分が現実的でコスパの良いラインです。それ以上は集中力が落ちて効果が薄れます。おすすめは「朝15分(新規インプット)・夜15〜20分(当日分の復習)」の分割学習で、寝る前の確認は睡眠中の定着が期待できます。単語だけに時間をかけすぎると総合力が落ちるため、文法・長文・英作文とのバランスを保ちましょう。

まとめ

英単語の覚え方 まとめ
  • 単語は枝葉。文法・構文を幹として先に固める
  • 「覚えた」は瞬発力・読解力・運用力の3段階で定義
  • 忘却は正常=反復(何周も回す)で記憶を強化
  • 例文・語源と一緒に覚えると定着率が上がる
  • 1冊を95%の瞬答レベルまでマスターしてから次へ

単語帳と並行して進める文法・長文は英文法の参考書英語長文の参考書もあわせてどうぞ。

よくある質問

英単語の覚え方について、よくある疑問に答えます。

Q1:英単語帳は1冊に絞るべきですか、複数並行してもいいですか?

基本的に1冊を完全にマスターするのを優先してください。複数冊を中途半端に並行すると、どれも中途半端になりがちです。1冊を95%以上の瞬答レベルにしてから次へ進むのが王道です。ただし文法参考書や長文問題集と単語帳を並行するのは全く問題ありません。

Q2:英単語を覚えてもすぐ忘れてしまいます。どうすればいいですか?

忘れることは脳の正常な働きです。大切なのは「忘れた後に思い出す」を繰り返すこと。忘却曲線に基づき、翌日・3日後・1週間後・1か月後に復習するスケジュールを立てると定着率が上がります。1周で完璧にしようとせず、何周もする前提で計画しましょう。アプリ(Anki等)で復習タイミングを自動管理するのも効果的です。

Q3:書いて覚えるのと見て覚えるのはどちらが効果的ですか?

どちらにも効果があり、目的で使い分けるのがベストです。1〜2周目は「見る・発音する・意味確認」でスピード重視、3周目以降で怪しい単語だけ書いて確認するサイクルが効率的です。すべて書くと時間がかかりすぎるため、弱点単語に絞りましょう。声に出す音声学習も定着に効果的です。

Q4:自分のレベルに合った単語帳はどれですか?

模試の偏差値と志望校を基準に選びます。偏差値50以下・基礎固めなら「ターゲット1900(1〜800番)」、偏差値50〜60・MARCH志望なら「システム英単語」か「DUO 3.0」、偏差値60以上・早慶・旧帝大志望なら標準単語帳を完成させた上で「鉄壁」や「速読英単語 上級編」で強化するルートがおすすめです。迷ったら書店で例文のスタイルが合うか確認しましょう。


免責事項

※本記事は英単語学習に関する一般的な整理です。掲載書籍の仕様・価格は変動し、合格を保証するものではありません。最新の入試制度や書籍情報は各公式・出版社の情報をご確認のうえご判断ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

大学院で教育学を研究しているOkadaです。地方の公立高校から国立大学に進み、大学2年からは学習塾で英語と現代文を3年間教えてきました。自分の受験期に使い比べた参考書は100冊を超えます。

高校3年の春、「みんなが使っているから」という理由で買った文法書が自分のレベルに合わず、3か月をほぼ無駄にした経験があります。あのときの悔しさが、このサイトの出発点です。塾で生徒を見ていても、参考書には明確な相性があると何度も感じてきました。

「ネクステとVintage」「青チャートと黄チャート」のような比較を、教育学の視点と、生徒を指導してきた実感の両方から解説します。レベルや目的、科目ごとに最短ルートを示すので、参考書選びで迷っている人ほど役立てられるはずです。志望校が遠い人ほど、本選びの精度が結果を決めます。

目次